
2026/08/24 6:55
現在、地球上の木々は 35 年前(2018 年)よりも増えています。
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要約▶
Japanese Translation:
過去 35 年(1982-2016)間で、地球全体の樹被覆は 224 万平方キロメートル(7.1%)増加し、以前考えられていた全体としての減少という認識を覆した。FAO などが用いるより厳格な「森林」の定義とは異なり、樹被覆は自然林と工業的植林地を両含んだ総量として定義される。この総樹被覆の増加は、亜熱帯、温帯、寒帯、極域での大規模な再生成長が他地域で生じた著しい損失を相殺したことで実現した。主な貢献国はロシア(+79 万平方キロメートル)、中国(+32 万 4,000 平方キロメートル)、米国(+30 万 1,000 平方キロメートル)であり、一方ブラジルは熱帯における農業拡大によるもので主に説明される 39 万 9,000 平方キロメートルの世界的な減少を主導した。熱帯乾燥林の 15% の減少や他の損失にもかかわらず、全体の増加により地球全体の樹被覆は 3,100 万平方キロメートルから 3,300 万平方キロメートルへと拡大した。これらの発見は、植林地を含めることで再緑化目標がより実現可能になることを示唆しているが、将来の持続可能性は単なる新植林だけでなく、進行する森林減少とのバランスにも依存する。
本文
世界の植林木立は増加したものの、熱帯雨林など生物多様性の高い生態系は大きく失われている
米国の自然保護団体「モンガベイ」のウェブサイトにおいて、学術誌『ネイチャー』に掲載された最新研究の概要が発表されました。以下の要点を整理します。
研究の概要
- 期間とデータ: 1982 年から 2016 年までの衛星データを分析(35 カ年)。
- 主要結論:
- 伐採や火災などの悪影響にもかかわらず、世界の植林木立面積は増加。
- 増加量は約224 万平方キロメートル(テキサス州+アラスカ州の合計)に達する。
- しかし、生物多様性の高い生態系、特に熱帯雨林は大きく減少している。
- 研究チーム: マリーランド大学の小松孝平氏とメーシュー・ハンセン氏がリーダーを務める。
土地利用のカテゴリー分類
研究者たちは土地利用を以下 3 つに分類し、評価しました。
- 高木植生: 樹高が少なくとも**4.88 メートル(約 16 フィート)**以上の樹木からなる地域(=植林木立)。
- 低木植生: 4.88 メートル未満の区域(灌花草地、農作物などを含む)。
- 「裸地」: 都市部、砂漠、タundra(ツンドラ)、岩盤など。
重要: 「高木植生の増加」=「森林の健全な回復」とは限りません。農業プランテーションや人工林もこれに含まれるため注意が必要です。
世界の植林木立:減少地域と増加地域
📉 減少が顕著な地域(主に熱帯)
- 総体: 熱帯地域の減少量が、亜熱帯・温帯・北極圏などの増加量を上回る。
- 主要な森林タイプの損失:
- 熱帯湿潤落葉樹林:-37.3 万平方キロメートル(最多の損失)
- 熱帯雨林:-33.2 万平方キロメートル
- 熱帯乾燥林:-18.4 万平方キロメートル(減少率が 35 カ年で最高、**15%**に達)
📈 増加が顕著な地域(温帯・亜寒帯・北極圏)
- 総体: 非熱帯地域の増加は、温暖化による森林の移動や植樹プログラムなどにより牽引。
- 温帯大陸性森林:+72.6 万平方キロメートル
- 北極圏針葉樹林:+46.3 万平方キロメートル
- 亜熱帯湿潤森林:+28.0 万平方キロメートル
🌍 国別・地域別の動向
| 項目 | 主な国・地域 | 詳細 |
|---|---|---|
| 植林木立増加トップ3 | 1. ロシア 2. 中国 3. 米国 | ロシア:+79.0 万 km² 中国:+32.4 万 km² 米国:+30.1 万 km² |
| 植林木立損失トップ | ブラジル | 約 39.9 万平方キロメートルの損失(上位 4 ヌ国の合計を上回る) |
| 裸地増加トップ | インド | 既存農地の集約化(緑色革命)による影響が主因。 中国東部でも都市拡散や資源採掘で増加。 |
FAO データとの比較と違い
本研究の「植林木立」推計値は、国連食糧農業機関(FAO)の既存データと以下の点で異なります。
- 純減少量の試算: 地球上での「粗大植林木立」は133 万平方キロメートル減少(約 4.2%)。
- これに増加分を加算すると、地球全体の植林木立面積は 3,100 万 km²から 3,300 万 km²へ拡大(全体で +7.1%)。
- 矛盾点: FAO は 1990-2015 年に森林面積が減少したと報告していますが、本研究は増加を示しています。
- 著者の指摘: 「植林木立の純増加」は、長期の森林変化に対する理解と対立しており、FAO の「森林面積変化の純減少量」と規模は似ていますが定義の違いによる一致と言えます。
重要な注意点:「植林木立」≠「森林被覆」
データ上の「植林木立」と実際の生態学的な「森林破壊」は異なる場合があります。
- 等価ではないケース:
- 産業用木材プランテーションやパームオイル農園などの人工造林地も「高木植生(植林木立)」としてカウントされます。
- 例:原始林を伐採し、同面積のパーム農園を作ってもデータ上は面積変化なしですが、FAO はこれを「森林破壊」とします。
- 土地利用変化の解明:
- 今回の調査は、将来的に「人工林」と「自然林」を区別する基盤となる記録を確立しました。
- 人間活動 vs 気候要因の帰属分析が可能になりました(全変化の約 60% は人間活動による)。
- 植林木立損失(森林破壊):約 70% が直接的人类活動。
- 裸地増加(例:植物が極地方向へ移動):約 36% だけが人間活動起因。
森林破壊の主要な駆動力とホットスポット
- 農業フロンターの拡大: 熱帯地域の森林破壊の主因です。
- 南米: アマゾンの南東縁(「森林破壊の弧」)、セラード地域、グランチャコ地域。
- アフリカ: コンゴ雨林やミオムボ林地全体で広範な損失が確認。歴史的には小規模農耕でしたが、現在は商品作物栽培との関連が強まっています。
- その他: オーストラリア(クイーンズランド)、東南アジア(ミャンマー、ベトナム、カンボジア、インドネシア)でもホットスポットが存在し、原始林の減少を加速させています。
「緑化トレンド」という偽の安全
北極圏や山岳地帯などでは、裸地面積が減少しており「緑化」が進んでいるように見えます。しかし、これは以下の点に注意が必要です。
- 環境変化の影響: 気候変動により、草地や灌花草木が生育可能な環境が作られつつあります(サハラ以南アフリカやインドの事例)。
- 生態的悪影響を隠すリスク: この「緑化」は、多様な天然景観が単一作物農業で置き換えられる現象を覆い隠す可能性があります。
- 最終的な警告:
- 地球に木々の総量が増えているとしても、最も生産的かつ生物多様性豊かな biome(特に熱帯雨林やサバンナ)は損傷・劣化しているという事実が変わりません。
- その結果、生態系サービスの供給能力や回復力(レジリエンス)が低下しています。